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長崎のお盆

長崎にいる家族から、お盆の風景が送られてきました。

長崎といえば、坂の街です。いったいどうやってお墓を建てたのだろうと思うほど、

坂の上や坂の途中に数多くのお墓があります。

長崎のお墓の特徴といえば、金文字です。また、親族が集まって花火をするため、区画が広めです。

そしてお盆の終わりには、初盆を迎えたご遺族を中心に、精霊流しが行われます。

長崎の精霊流しで思い浮かぶのはさだまさしさんのあの歌でしょうか。

実際はかなり賑やかで、耳栓が必須です。

大小の精霊船は個人単位だけでなく、町内、会社単位と様々です。街中を練り歩きます。

ここで欠かせないのが、爆竹です。想像を超える量の爆竹を鳴らします。隣にいる人の声も聞こえず、煙でむせ返ります。

このような長崎のお墓の特徴や伝統行事は、江戸時代から中国との交流が深いことが影響しています。

金文字も、花火も、爆竹も、故人をしめやかに偲ぶというよりも、先祖を賑やかに迎え、送るという思いが込められ、また、魔除けの意味もあります。

同じ時期のお盆でも、その土地ならではの故人の送り方があって、とても興味深いです。

でも、故人を大切に思いお見送りするその思いはみなさん同じなのでしょうね。

 墓石部 杉本